送付状・ビジネス文書·公開 2026年10月15日·FUKULO(合同会社商陣)

相見積もりの断り方|理由別のメール例文と電話の伝え方、いつまでに連絡するか

相見積もりの断り方の基本は、見積への感謝・結果・簡単な理由・今後へのひと言の4つを、決まったらすぐに伝えることです。理由は細かく書かなくてかまいません。この記事では、理由別のメール例文と電話の伝え方、断られた側の受け止め方まで順に紹介します。

目次
  1. 相見積もりの断り方の基本:感謝・結果・理由・今後
  2. 相見積もりを断る連絡はいつまでに・誰がするか
  3. 相見積もりの断り方メール例文:価格で決めたとき
  4. 相見積もりの断り方メール例文:仕様・納期・社内事情のとき
  5. 相見積もりを電話で断るときの話し方
  6. 相見積もりで断るときに避けたい書き方(マナー)
  7. 相見積もりで見積書を送ったあとに(見積を出した側の動き)
  8. 相見積もりの断り方のよくある質問
  9. 相見積もりの断り方のまとめ

相見積もりの断り方の基本:感謝・結果・理由・今後

相見積もりの断り方には、決まった書式はありません。それでも、一般に丁寧とされる連絡には、共通して次の4つが入っています。見積を出してくれた会社は、時間をかけて条件を確かめ、金額を出しています。その手間に対するお礼から始めると、断りの連絡でも角が立ちにくくなります。

  1. 感謝:見積を出してくれたことへのお礼
  2. 結果:今回は発注を見送る、ということをはっきり書く
  3. 理由:細かくなくてよいので、ひと言添える(価格・仕様・納期・社内の事情など)
  4. 今後:また機会があればお願いしたい、という気持ち

相見積もりは、複数の会社から見積を取って比べることなので、断る連絡が出るのは当たり前のことです。断る側が気まずさから連絡を後回しにすると、相手は結果を待ったまま、材料の手配や人の予定を押さえ続けることになります。ポイントはここです。断りの連絡は「悪い知らせ」ではなく「相手の時間を空けるための連絡」と考えると、早く短く出しやすくなります。

相見積もりの断り方で書かなくてよいこと

相見積もりの断り方として、他社の社名や金額まで伝える必要はありません。見積の金額は、出した会社にとって大事な情報なので、ほかの会社に漏らさないのが一般的なマナーです。「他社さんは◯◯円でした」と書くと、相手を値下げ競争に巻き込むことにもなります。理由は「価格」「仕様」「納期」といった大きな言葉で十分です。

相見積もりの断り方でそのまま使える一言

相見積もりを断るメールや電話で、4つの要素ごとによく使われる言い回しを並べておきます。組み合わせるだけで、角の立たない文面になります。

  • 感謝:「お忙しいところお見積りをいただき、ありがとうございました」「詳しいご提案をいただき、感謝申し上げます」
  • 結果:「誠に恐縮ながら、今回は発注を見送らせていただくこととなりました」「今回は別の会社にお願いすることとなりました」
  • 理由:「予算の都合により」「当社の条件により近いご提案があり」「今回の日程の都合で」「社内の計画の見直しにより」
  • 今後:「また別の案件の際には、ぜひご相談させてください」「今後ともよろしくお願いいたします」

「お断りします」と言い切るより、「見送らせていただく」「別の会社にお願いする」と書くほうが、結果ははっきり伝えつつ、やわらかい印象になります。

相見積もりを断る連絡はいつまでに・誰がするか

相見積もりを断る連絡は、発注先が決まったらすぐ、遅くとも数日以内に出すのが一般的です。見積書に有効期限が書いてある場合は、その期限より前に伝えておくと、相手も予定を組み直しやすくなります。結果が出るまで時間がかかりそうなときは、「◯月◯日ごろまでにご連絡します」と途中で一度伝えておくと、相手が問い合わせをする手間も省けます。

連絡するのは、見積を依頼した担当者本人が基本です。購買部が窓口になっている会社なら購買の担当、現場の担当が依頼したなら現場の担当から、というように、依頼したときと同じ窓口から出すと、相手も話がつながります。

  1. 依頼「数社にお願いしています」と伝えて見積を依頼する
  2. 比較金額・仕様・納期・支払条件を同じ表で比べる
  3. 決定発注先を決め、社内の承認を取る
  4. 発注選んだ会社に発注書を出す
  5. お断り選ばなかった会社に、感謝と結果を数日以内に伝える
図:相見積もりを断るまでの流れ(発注する側から見た順番)

見積を依頼する時点で「ほかにも数社にお願いしています」と伝えておくと、断るときの気まずさがかなり減ります。相手も相見積もりだと分かったうえで見積を出すので、結果を伝えたときの受け止め方が変わります。

相見積もりの断り方メール例文:価格で決めたとき

相見積もりの断り方で一番多いのが、価格を理由にする場合です。価格が理由でも、金額の差や他社名は書かず、「予算に合う別の案を選んだ」という形にまとめます。以下は、購買部の山田 一郎が、見積を出してくれたサンプル商事の田中 太郎へ送る例です。

件名お見積りの件(ステンレス架台)ご回答
株式会社サンプル商事
営業部 田中 太郎 様

いつもお世話になっております。株式会社山田製作所 購買部の山田です。

先日はステンレス架台の製作・据付について、お忙しいところお見積りをいただき、ありがとうございました。

社内で検討いたしました結果、誠に恐縮ながら、今回は予算の都合により別の案で進めることとなりました。ご丁寧に仕様の確認までしていただいたにもかかわらず、ご期待に沿えず申し訳ございません。

また別の案件の際には、ぜひご相談させていただければ幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。

株式会社山田製作所 購買部 山田 一郎
文例:そのまま使えるメールの例(社名・人名は架空)

「予算の都合により」は、価格で決めたことを角を立てずに伝える言い方です。相手が「どのくらいの差だったのか」を聞いてきた場合も、答えるかどうかは自社の方針で決めてかまいません。答えない場合は「社内の決まりでお伝えできないことになっております」とひと言返せば十分です。

相見積もりの断り方メール例文:仕様・納期・社内事情のとき

相見積もりの断り方は、理由によって少しずつ言葉を変えます。ここでは、価格以外でよくある3つの場合の例文を紹介します。いずれも、感謝・結果・理由・今後の4つの順番は同じです。

仕様や提案の内容で決めたとき

件名お見積りの件 ご回答(株式会社山田製作所)
株式会社サンプル商事
営業部 田中 太郎 様

いつもお世話になっております。株式会社山田製作所の山田です。

このたびはお見積りとご提案をいただき、ありがとうございました。

各社のご提案を比較し社内で検討した結果、今回は当社の設備の条件により近い仕様のご提案をいただいた会社に発注することとなりました。せっかくご提案をいただきましたのに、申し訳ございません。

いただいた資料は、今後の検討の参考にさせていただきます。また機会がございましたら、よろしくお願いいたします。
文例:そのまま使えるメールの例(社名・人名は架空)

納期が合わなかったとき

納期を理由にする場合は、「今回の日程では」と条件を限定して書くと、次の案件では声をかけやすくなります。たとえば「今回は11月中の据付が必須の案件のため、日程の合う会社にお願いすることとなりました。次回、日程に余裕のある案件の際には、ぜひご相談させてください」のように書きます。

計画そのものが見送りになったとき

社内の事情で計画自体が止まった場合は、そのまま伝えてかまいません。「社内の計画の見直しにより、今回の案件自体を見送ることとなりました。改めて計画が動く際には、こちらからご連絡いたします」と書くと、相手は追いかけるべきかどうかを判断できます。どこにも発注しない場合は、その旨をはっきり書くのがポイントです。

相見積もりを電話で断るときの話し方

相見積もりを電話で断るのは、付き合いの長い取引先や、何度も打ち合わせを重ねてもらった相手の場合に向いています。メールより気持ちが伝わりやすい一方で、記録が残らないので、電話のあとに短いメールを送っておくと安心です。

電話の流れは、メールと同じ4つの順番で組み立てます。

  1. 名乗って、今話してよいかを確かめる(「山田製作所の山田です。いまお時間よろしいでしょうか」)
  2. 見積のお礼を言う(「先日はお見積りをありがとうございました」)
  3. 結果を先に言う(「社内で検討した結果、今回は見送ることになりました」)
  4. 理由をひと言(「予算の都合で、別の案で進めることになりまして」)
  5. 今後へのひと言で締める(「また別の件でご相談させてください」)

結果を後ろに回すと、相手は良い知らせを期待して聞いてしまい、かえって気まずくなります。結果は早めに、はっきり伝えるほうが親切です。相手から事情を詳しく聞かれても、答えられる範囲だけで大丈夫です。

担当者が不在・留守番電話のとき

電話をかけて担当者が不在だった場合は、電話に出た方に断りの内容まで伝える必要はありません。「お見積りの件でご連絡しました。またおかけ直しします」と伝え、同じ日のうちにメールで結果を送っておくと、相手を待たせずに済みます。留守番電話の場合も同じで、録音には名前と用件(見積の件で連絡したこと)だけを残し、結果はメールで伝えるほうが、行き違いが起きにくくなります。

相見積もりで断るときに避けたい書き方(マナー)

相見積もりの断り方で、相手との関係を損ねやすい書き方がいくつかあります。悪気がなくてもやってしまいがちなので、送る前に見直しておくと安心です。

避けたい書き方理由言い換えの例
返事をしないまま終わらせる相手は結果を待ち続け、予定を押さえたままになる短くても結果だけは伝える
他社の社名・金額を書く他社の情報を漏らすことになり、値下げ競争をあおる「予算の都合により」
相手の見積を責める次に相談しにくくなる「当社の条件により近いご提案があり」
あいまいな言い方で濁す断られたのか保留なのかが分からない「今回は発注を見送ることとなりました」
宛名・案件名を取り違える文面を使い回したことが伝わってしまう送る前に宛名と件名を読み直す

もう一つ気をつけたいのが、断りの連絡を出す前に、別の会社とのやり取りを広く話してしまうことです。業界が狭いと話は伝わります。正式に発注先が決まってから、選ばなかった会社へ順に連絡するほうが、行き違いが起きにくくなります。

相見積もりで見積書を送ったあとに(見積を出した側の動き)

相見積もりは、見積を出す側から見ると「比べられている」状態です。一般には、見積書をメールで送ったあと、数日たってから電話かメールで「その後いかがでしょうか」と様子を聞く、という形が多いと思います。この形でも十分ですが、相手が見積書を開いたのか、社内で回しているのかが分からないまま連絡するので、タイミングを外しやすい面があります。

断られたときは、まずお礼を返すのが基本です。「ご連絡いただきありがとうございました。また機会がございましたら、ぜひお声がけください」と短く返し、可能なら「今後の参考までに、どの点でご検討いただいたかお聞かせいただけますと幸いです」と添えます。答えてもらえれば、次の見積の作り方に活かせます。見積書の作り方は 内訳つき見積書のテンプレート に、送るときのメールの例は 見積書を送るメールの例文 にまとめています。

ルームフクロウは、顧客ごとに専用のルームを作り、そのURLを送って見積書や提案書を渡す仕組みです。顧客はメールアドレスを入れるだけで開けます。誰が・いつ・どの資料の・どのページまで見たかが顧客の詳細に記録されるので、相見積もりで比べられている最中でも、相手の検討が進んでいるかを手がかりにできます。

顧客の詳細の画面。最終閲覧・直近7日の訪問・閲覧した資料・未閲覧の資料
実際の画面:顧客の詳細。開いた日時・訪問回数・未閲覧の資料が分かる

たとえば、見積書を送った翌日に担当者が開き、数日後に別の方も料金のページを開いていれば、社内で比較が進んでいると考えられます。逆に、しばらく誰も開いていなければ、まだ検討が始まっていないのかもしれません。そうした動きを見てから連絡すると、問い合わせのタイミングを合わせやすくなります。仕様の変更で見積を出し直したときは、ルームの資料を差し替えれば、相手には最新版が表示されます。

相見積もりの断り方のよくある質問

相見積もりで断る理由は正直に書くべきですか?

うそを書く必要はありませんが、細かく書く必要もありません。「予算の都合により」「当社の条件に近いご提案があり」のように大きな言葉でまとめるのが一般的です。他社の社名や金額は書かないのがマナーです。

相見積もりを断る連絡はメールと電話のどちらがよいですか?

一般にはメールで十分です。何度も打ち合わせを重ねてもらった相手や、付き合いの長い取引先には、電話で伝えてからメールでも送ると丁寧です。

相見積もりを断ったあと、再度お願いしてもいいですか?

問題ありません。断りの連絡で「また機会があればご相談させてください」と添えておくと、次に声をかけやすくなります。丁寧に断っておくことが、次の依頼のしやすさにつながります。

個人で頼んだ相見積もり(引越しやリフォーム)も同じ断り方でよいですか?

基本は同じで、お礼・結果・ひと言の理由を伝えれば十分です。電話がしつこく続く場合でも、「ほかの会社に決めました」とはっきり伝えると、それ以上の連絡は止まりやすくなります。

相見積もりの断り方のまとめ

相見積もりの断り方の基本は、感謝・結果・理由・今後の4つを、発注先が決まったらすぐに伝えることです。断りの連絡は、相手の時間を空けるための連絡でもあります。

  • 相見積もりの断り方は、感謝・結果・簡単な理由・今後へのひと言の順に書く
  • 連絡は決まったら数日以内に。見積書の有効期限より前に伝えると親切
  • 他社の社名や金額は書かない。理由は「予算の都合」などの大きな言葉で十分
  • 電話で断るときは、結果を先に伝え、あとでメールでも送る
  • 見積を出した側は、断られてもお礼を返し、次の見積に活かす

依頼の時点で「数社にお願いしています」と伝えておくと、断るときも、断られるときも、お互いに気持ちよく次につなげられます。

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